ヘッドギアを矯正で使う効果は?ヘッドギアの種類や装置を解説
ヘッドギアを使ってた矯正は他の種類の矯正と大きく違いますよね。実はヘッドギアは大人にも効果があり、夜間使用している人もいるのです。赤ちゃん含め子供の使用が一般的です。サボると効果がでないものの、慣れれば付けて寝るだけなので重度の反対咬合などではよく使用される矯正方法です。
ヘッドギアとは?
ヘッドギアとは、主に子どもの成長期に用いられる取り外し可能な矯正装置です。この装置は頭部や首を固定点として利用し、ゴムの力を利用して上顎を後方へ引き、上顎骨の成長を抑えるか、全体の歯並びを後退させる働きをします。
ヘッドギアの歴史は古い
ヘッドギアは矯正治療の分野で長い間使用されてきた装置で、その歴史は非常に古いです。取り外しが可能で、主に寝ている間に使用します。目安としては、一日に8〜10時間以上の使用を推奨しています。ヘッドギアは自宅で使用する装置であるため、たとえ友達が使用していても、通常は目にすることはありません。
そのため装置の見た目が気になることや、日常生活に影響を及ぼすことは基本的にありません。ただし、初めて使用する最初の数日間は、装置をつけたまま寝ることに慣れる必要があり、その間には寝不足を感じたり起きた時に装置が外れてしまうことがあるかもしれません。
一度慣れてしまえば、大部分の使用時間が睡眠中であるため日中の活動にはほとんど影響を及ぼさないという利点があります。そのため扱いやすさを感じることができるでしょう。
が、けっしてサボってはいけませんよ。
ヘッドギアを使う目的は?大人でも効果はある?
ヘッドギアは、歯や顎の位置を調整するための装置で、これを行うために口の内部ではなく、外部の頭部や首を支点として利用します。この装置は、使用している間だけ矯正力が働くので、使用しなければ効果がないということを理解することが大切です。
「使う意義を理解し、意欲的に使っていこう!」と思っていただくためにも、ヘッドギアの使用目的を理解していただくことが大事です。
ヘッドギアの主な効果としては、
・奥歯の位置を下げる
・奥歯を後方に移動させる
・上の前歯の位置を下げる
・上の前歯を後方に移動させる
・上顎の成長をコントロールする
などがあります。
赤ちゃんにも適用されることがあります。
具体的な例を挙げると、以下のような状況での子供との会話が可能です。
「ヘッドギアの使用によって奥歯の位置が良い方向に動いたね!歯を抜かずに治療が終わる可能性が出てきたよ。」
「ヘッドギアをしっかり使ったから、下の歯がより見えるようになったね!深い咬み合わせの問題が解決して、下顎が自由に動かせるようになりました。」
「ヘッドギアを使うことで奥歯の位置を整のったからスペースの調整が可能になったね!最終的な仕上がりが楽しみだね。」
ヘッドギアを大人が使う
ヘッドギアの仕組みを解説
一般的なヘッドギアは、お口の中につけたままの装置と使用するときにお口の内外につける装置で構成されています。他にも、歯にひとつひとつ装置をつけワイヤーを通すいわゆる矯正装置と組み合わせて使用するタイプもあります。どのタイプの装置を使用するのかは、歯や顎をどの方向に動かすことを目的としているのかによって異なります。
1.バンド
これは奥歯に取り付ける銀色のリング状のものです。これは歯にぴったりとフィットし、痛みや怪我を引き起こすことはありません。場合によっては、上顎の天井を通るワイヤーから成る装置と併用することもあります。
2.ゴムバンド
ヘッドキャップ(頭を支えにする場合)またはネックバンド(首を支えにする場合)があります。
3.アウターボウ
バンドとゴムバンドをつなぐ部分です。この部分が特徴的ですよね。
小児矯正で使用するヘッドギアの効果
ヘッドギアは特に上顎の成長を調節し、その結果顎のバランスを改善し歯の位置を正す効果があります。以下に、ヘッドギアが小児矯正治療でどのように利用されるか、主な効果をまとめました。
小児矯正でのヘッドギアの効果1.上顎の成長調節
成長期の子どもの場合、ヘッドギアは上顎の過度な前方への成長を抑制するのに役立ちます。これにより、下顎が正常に成長し、顎全体のバランスが改善されます
小児矯正でのヘッドギアの効果2.奥歯の位置調節
ヘッドギアは前方に移動した奥歯を後方に戻す効果があります。これは、早期に落ちた乳歯の結果として奥歯が前方に移動した場合に特に有用です。奥歯を正しい位置に戻すことで、将来的に永久歯が適切に生えるスペースを確保できます。
小児矯正でのヘッドギアの効果3.睡眠時の使用
ヘッドギアは主に夜間に使用され一日の大半を装着することで最大の効果を得られます。これは特に小児にとって、日中の活動に影響を及ぼすことなく矯正治療を行うための理想的な方法です。
ヘッドギアの効果4.補助的な治療
ヘッドギアは成人の矯正治療や第二期治療で補助的に使用されることもあります。特に上顎の奥歯の位置を安定させたり、上顎前突以外の問題に対応する場合に有用です。
ヘッドギアは治療計画に適切に組み込まれた場合、矯正治療の成功に大いに寄与することができます。
ヘッドギアの種類
一般的なヘッドギア
これは最も一般的なタイプのヘッドギアで、主に上顎の奥歯を後方に保つ役割を果たします。また必要に応じて上顎前歯を後方に移動させることも可能です。主に自宅や就寝時に使用し、特に成人の場合は歯科矯正用アンカースクリューと組み合わせて使用されることもあります。
チンキャップ(オトガイ帽装置)
チンキャップは下顎を後方に移動させる目的で使用されます。これは特に、成長期の子どもで下顎の成長が大きい場合や、下顎が前方に過度に位置している場合(反対咬合、受け口)に使用されます。これも主に自宅や就寝時に使用します。
フェイシャルマスク
フェイシャルマスクは上顎を前方に引く目的で使用されます。これは特に、成長期の子どもで上顎の成長が不十分な場合や、上顎が通常よりも後方に位置している場合(反対咬合、受け口)に使用されます。これも主に自宅や就寝時に使用します。
この記事のライター
歯医者の窓口
この記事へコメントしてみる
コメントは運営が確認後、承認されると掲載されます。